2018年09月4日

雑記

ヤバい客を初対面で見分ける5つのポイント

最初に。これはこれからフリーランスに成ろうと考えている方、もしくはフリーランスとして独立して間もない方向けの投稿です。

まず話のはじめに自己紹介を少しだけさせて貰うと、僕はフリーランスとして働いてかれこれ10年以上経ちます。元来営業がどうしても苦手でなるたけ人に会わないように仕事をしてきても、10年以上もやっているとやっぱりそれなりの数の「はじめまして」の人たちと仕事をしたり会話したりしてきました。

そしてフリーランスとして分かってきた経験則のひとつが、第一印象で感じたことはだいたい当たるということです。多くの場合は、残念ながら悪い方向で当たります。「あ、こいつヤバ目度高いな。」と感じたら、だいたい実際にヤバいことになる場合が多いです。

ここで勘違いして欲しくないのは、これはあくまでフリーランスとしての仕事上での経験則であって、プライベートではこれは当てはまらないということです。むしろプライベートでは一見無愛想に見える人のほうが深く付き合うと本当に他人想いの良い人だったりということが何度もあります。

第一印象ってどういうこと?

まずここでいう第一印象というのは見た目や容姿のことではなく、喋り方や会話の内容についてのことを語っています。僕が属するのはWeb系のIT業界ですが、この業界では見た目や容姿で人となりを判断すると後悔する場合が多いです。ヤバい客の見分け方において見た目は重要ではないです。

なので相手先の企業にわざわざ出向いて会わずとも、スカイプや電話などで「はじめまして」の挨拶をしてから30分も会話をすれば、だいたいその人が仕事上において問題なく付き合えそうなお客様なのか、高確率でトラブルを起こすヤバい客なのかが分かります。

フリーランスとして仕事を続けていくに当たって、この「ヤバい客をなるべく避ける」というスキルはとても大事になってきます。ヤバい客に限って仕事の話がはやく表向き条件も良いので、金銭面で余裕のない時期はヤバい客の持ってくる美味しい話に飛びつきがちなのですが、スケジュールの大幅な遅延や納品の拒否、仕様にない理不尽な追加修正要求、挙げ句の果ては未払いなど様々なトラブルの連鎖コンボを引き起こし、キングボンビー並みに本来の仕事に向けるべきこちらの体力や精神力をガンガン奪っていきます。

三十六計逃げるに如かず

こういったヤバい客には事前の確認や契約などの自衛策は正直あんまり無意味です。たとえ契約内容を示しても例えば「クライアントの希望だから」「クオリティが水準に達していない」などと言って自分の要望をゴリ押ししてきます。要望を受け入れない限り納品も受け付けないし支払いもありません。契約違反があっても個人だから訴えてこないだろうとナメているんですね。実際に裁判に訴えるということは得られるリターンと労力を考えると割りに合わない場合が多いです。

ヤバい客はずる賢いのでそういうことも分かっていて、安くこきつかえて、交渉事の苦手なフリーランサーを利用しようと近づいてきます。だから、トラブルを避けるには最初にヤバいと感じたらとにかく関わらないように逃げるしかないんです。それか下請法などコンプライアンスのしっかりした大手企業としか付き合わないようにすることです。

下請法は頭に叩き込んでおこう

先ほどの話と逆のことを言うようですが、フリーランサーが生き抜いて行く上で下請法や独禁法は身を守る盾や鎧になります。万が一トラブったときに法律の後ろ盾があるというのはとても心強いです。もしも内容を知らなかったら最低限こちらのガイドブックには目を通して頭に叩き込んでください。

下請法や独禁法についてもっと知りたい場合は公正取引委員会のページからとても分かりやすいPDFを各種見ることができます。

ヤバい客を見分けるポイント

話がちょっと逸れてしまいましたがようやくここからが本題です。

フリーランスとして10年も経つと、初対面でも話している最中に「あーこの人はヤバい感じがする、安易に返答しないように気をつけよう。請けるなら条件は厳しめにしよう」などと判断できるようになってきますが、フリーとして間もないうちは初対面で緊張して余裕が無かったり、仕事が欲しい気持ちが強いことなどもあって冷静な判断がなかなかむずかしいと思います。

そこでヤバい客の特徴をリストアップしてみたので、まだ経験の少ないフリーの方にはぜひ参考にしてもらえれば幸いです。対面じゃなくても電話でも見分けることができます。

  • 自社(自分)のことを必要以上に語ってくる
  • 逆に聞かないと社名すら名乗らない(電話で多い)
  • 自分ばかり喋りこちらに話す隙を与えない
  • かじった程度の知識で間違いを疑わない
  • 質問や確認をしてもはっきりとした返答をせず言葉を濁す
  • 見積りに対して値引きを要求してくる

うしろに行くほどヤバ目度が高いです。特に最後の見積りの値引きに関しては本当に高確率で見えてる地雷です。ある程度フリーで経験のある人ならみんな値引きで請けるのは辞めたほうがいいと言うと思います。状況によっては見えていても踏みにいかなきゃ行けないこともありますが、出来る限り避けた方がいいです。

あとは自分の直感を信じましょう。初対面で話している時に、「なんとなくこの人とは会話が合わないな、言ってることがあやしいな」と感じたら要注意です。あとから振り返ってみるとだいたい直感は当たってます。

以上、色々と偉そうに書いてきましたが、これは決して特別な能力などではなくて、ある程度の営業経験のある人ならばみんな普通に身につけているリスク回避能力だと思います。

でも、自分の技術を活かしてフリーランスとして働く人は、得てして職人的で営業は苦手な人が多いんじゃないかなと思うので、そういう人たちが「ヤバい客」によって被害を受けることがこの世の中からひとつでも減ればいいと思い、こうして書いてみました。少しでも誰かの助けになれば幸いです。

Mount

Written by
Mount

神奈川県西部在住。家族4人とボストンテリア1匹暮らし。フリーランスで働いて、かれこれ10年以上になります。週末は気が向けば庭いじりや簡単なDIYなどしています。